3/14 奇跡はね、起こして初めて価値を(以下略
「奇跡は、起きないから奇跡と言うんです」 とか、 「奇跡はね、起こして初めて価値を問われるものなのよ」 なんて、よく世間一般では言われます。 まぁ、そんなしょっちゅう奇跡なんか起きていたらたまったものじゃありませんよ。 しかしですね、今回ばかりは私も奇跡が起きたとしか思えない状況になってしまったのです……。 自分でも「絶対にありえない」と思っています。 しかし、どっからどう見ても、その「絶対にありえない」ことが現実として発生してしまっているわけなんです よ、コレが。 それは何かと言われると…… 実用英語技能検定試験2級合格! まぁ、早い話が英検です。 そうです、英検2級に今回、合格しました。 苦節、4回目のチャレンジでようやく合格ですよ。 前3回の試験では全部試験当日に風邪を引いて、熱のために頭がマトモに機能しないためにリーディング 問題は何を言っているのか意味不明、鼻水とクシャミの連続で耳も機能しないためリスニングも意味不明。 こんな状況の連続で、いい加減に嫌気が差しましたけど、今回はなんとか合格できました。 まぁ、1次試験の筆記問題はセンター試験でさんざん演習を解かされたために解法のパターンとかヤマ勘 をまだ覚えていたから合格できたのでしょうね。 1次の筆記試験は意外とゴリ押しや力技でどうにかなっちゃうものなんです。 だけど2次試験の面接はどうにもこうにも、ゴリ押しや力技だけではどうにもならない世界なんですよ。 まず、面接試験なだけに試験官が何を言っているのか理解しないといけない(当然、全部英語の会話です) これできないと、正しい解答ができないわけですから、点数がもらえません。 まぁ、そういうわけでしてね…… 私、試験本番で試験官が何を言っているのかまったく理解できません でした。 題材は著作権問題についての是非を問うものでした。 廉価な海賊版を購入してもいいものだろうか、という内容です。 まずは渡されたカードに書かれている英文の音読です。 音読は上々、続いてQ&Aなんですが……正直、何が何だかさっぱりわかりませんでした。 理解に苦しむというか……。 だって、著作権についての題材のはずなのに私の耳はどうしても、 「Do you think taking vacations abroad is better than taking them in Japan?」 (訳:あなたは、余暇を海外で過ごすことは日本で過ごすことよりもいいと思いますか?) ……試験官がこう言っているようにしか聞き取れないわけですよ。 ……あの、この問題文って、著作権問題の是非を問うヤツですよね? 著作権問題ですよ? なぜに海外旅行? もしかしたら聞き間違えたかもしれない。 そう思った私はすかさず「Pardon me」(もう一度お願いします)と返答。 そうしたら、 「OK, I see. Do you think(以下先ほどと同じにつき省略)」 (訳:わかりました。あなたは〜……) ……(2秒ぐらいの沈黙)。 …………同じにしか聞こえない。 やっぱり海外旅行について聞いている。 なぜに? 著作権問題でなぜに? …… …………ん? なるほど、そういうことか! 試験官は海外で余暇を過ごすことについての是非を問うているのではなく、海外で廉価な海賊版 が安易に手に入ってしまう実情の是非について問うていんだ!などと自己 解釈をしてみました。 これなら題材の著作権問題にも適合するし、間違いない! さっそく返答をすることに。 「I think, the case which people can get pirate edition easily by a foreign country is not good tendency. So that, for protecting copyright system, regulation pirate edition is very important.」 (訳:私が考えるに、海外で人々が海賊版を安易に手に入れることができるのはよくない傾向である。だから 著作権のシステムを守るためにも、海賊版を規制することはとても重要である) 我ながら、完璧。 高校の英語で著作権についての題材を取り扱ってくれたI先生、どうもありがとう。 頭の中に残っていた著作権に関する単語を必死で取り出して作った渾身の回答。 どうだ、これで何も言うまい。 しかし、これで全てが終わってくれればよかったのですけど…… そうは終わってくれませんでした。 勝利を確信した私ですが、試験官は表情を曇らせたことに若干の不安を覚えました。 「No, once more. Do you think(先ほどと同じため省略)」 (いいえ、もう一度。あなたは〜……」 ……え? 違うの? 海外での海賊版についてじゃないの? ……やっぱり、海外での余暇について云々としか聞き取れない。 やべぇ……もうダメだわ。 だって問題が正しく聞き取れないもん。 そういうわけで半ば絶望して「海外で過ごすことは面白くていいことだと思う」(もう英文書くの面倒なので)と 一応は回答しておきましたが、まぁ……あれほど不合格を確信した瞬間はありませんでしたね。 そんな感じで約1ヵ月経過ですよ。 そろそろ結果発表ということでネットで結果発表の検索をしたら…… 合格 の文字が。 「不」合格ではありません。 合格です。 …… …………… ……………………( ゜д゜)ハァ? 受かっちゃったのかよ、オイ……。 とにかく、奇跡が起きたわけですよ。 その後、親に合格した旨を伝えましたら、 「アンタ、一生分の運を使い切ったね」 だけの一言。 それでけ言って電話を切りやがりました。 素敵な言葉をありがとう、母親よ……。 |